「神 高 教 シ ニ ア 運 動」 発 足

 5月27日 (土) に結成第1回定期総会

 230名で出発   「神高教シニア運動」 の第1回結成総会が5月27日(土)に高校教育会館会議室で開催された。 既退職者96名に今年度退職者134名を合わせて230名で発足した。  当日は10名の総会参加者があり、 総会は議長に藤見睦彦 (06・ひばりが丘) さんを選出し、 はじめに規約を決め、 役員選出をおこなった。 代表に中野渡強志 (06・神奈川総合産業) さんが選ばれ、 「退職後も憲法・教育基本法の改悪攻撃に坑し、 私たち自身の諸課題に取り組むとともに神高教運動のサポートをしてい こう」 と挨拶があった。  その後、 事務局長の山際正道 (02・湘南) さんから2006年度活動方針および会計予算が提起され、 全員で確認した。 最後に副代表の地代所達也 (04・鶴見) さんからの大会宣言を確認して終了した。 その後、 懇親会に移りお互いの退職後の生活などを話し合った。  東京での教育基本法の集会から駆けつけた神高教・竹田委員長から 「現役時代からの助け合いの絆を引きついていこう」 と挨拶があり、 参加者と懇親を深めた。

2006年度役員体制

代  表  中野渡 強 志
副 代 表  地代所 達 也
事務局長  山 際 正 道
幹  事  横 山   滋   平 瀬 菊 子
監  査  藤 見 睦 彦

2006年度活動方針

1. いま私たちは
 戦後廃墟の中から立ちあがり作った憲法・教育基本法は、 この社会の骨格を成しています。 しかしその精神に基づき目指した社会や教育は、 私たちが積み重ねてきた努力にもかかわらず、 その方向とは異なる様相が強まっています。  そして今、 憲法・教育基本法の改悪の動きが強まっています。 特にこの大きな 「変革」 の流れの中で、 教育現場もより大きな困難に直面しています。 「日の丸・君が代」 の強制など、 統制支配が強められる実態からこの改悪の方向を見ることもできます。 これらの動きに抗して、 「教え子を再び戦場に送るな」 のスローガンの実現をはからなくてはなりません。  神奈川の高校教育現場は、 2004年度入試から実施された学区撤廃・全県一学区制度に代表されるように高校教育全般にわたり大きな変革を見ています。 加えて形式的な勤務を強いる服務規定厳守や、 成果主義導入の動きは、 教育活動本来のあり方を危めることになりかねません。 神高教の目指す 「希望する全ての子どもに高校教育を」 の道筋を確固たるものにするため、 教育に関わる者・関わってきた者みんなの力の結集が求められています。  また、 退職後の教職員を取りまく状況は、 年金・医療・介護など直接生活に関係する面でも厳しい改変が進められようとしています。 その場に今まさに直面している者とこれからその状況に到達する者が一緒に、 あるべき方向を見出す努力を重ねつつ活動を進めることが必要です。  このような中で発足した 「神高教シニア運動」 は、 退職者組合員がゆるやかなネットワークをつくり、 現役時代の助け合いの絆を切ることなく、 会員自身の諸課題と神高教の運動のサポートをしつつ、 全国・地域の仲間とも連帯して活動を進めることとします。

2. 具体的な活動
(1) 組織拡大・充実、 組織体制の整備を目指す。
  @既退職者への加入の働きかけを行う。
  A事務局体制を整備し、 連絡体制を整備し教宣活動を行う。
(2) 神高教・上部団体の活動方針を踏まえて諸活 動を行う。
  @憲法・教育基本法改悪反対などの活動を行う。
  A年金・医療・介護などの諸課題解決に向けての活動を行う。
  B神奈川の教育問題など諸課題解決に向けての活動を行う。
  C日教組退職者会・連合神奈川退職者会などの運動に参加する。
  Dその他社会的公正活動を行う。 (3) 会員の交流・親睦・助け合い・福利厚生活動 を行う。

2006年度予算

収 入
 1 入会金      702,000円 〔134人(06.3退職者)+100人(既退職者)〕     ×3,000円
 2 会員負担金 (カンパ) 17,000円
  3 神高教支援金   230,000円
 4 その他        1,000円

 合 計        950,000円

支 出
  1 活動費      100,000円             (500円×200回)
 2 事務局費     500,000円 (事務局旅費・行動費、 通信費+宅急便代etc)
 3 分担金       50,000円          (日教組+連合神奈川)
 4 その他      200,000円           (初期整備費)
 5 予備費      100,000円

 合 計        950,000円


「神高教シニア運動」 に期待する

神高教執行委員長 竹 田 邦 明

 神高教シニア運動の発足おめでとうございます。 神高教は2003年の定期大会で 「神高教運動をサポートする組合員退職者組織」 を設置する方針を確立し、 組織内で検討をしてきました。  教育の課題や年金・医療など高齢者社会の課題など現役時代にとりくんできた運動は、 一層必要とされてきています。 今まで神高教内で様々な運動にかかわってきた組合員が、 退職後も 「集会や行動にたまには参加してみようか」、 「現役の組合員の手伝いでもしてやろうか」 などと自分の都合に合わせ気軽に参加できる組織ができました。  これから組合員が大量退職する時期がきます。 そうした人たちも含めて退職後も現役と交流し、 神高教組合員としてつくった助け合いの絆を引きついで行くことを期待しています。


第1回定期総会宣言

 神高教シニア運動は、 本日ここに結成第1回総会を開催、 これからの活動について確認しました。  今、 日本国憲法・教育基本法により目指してきた民主的な社会作りが、 その道半ばで厳しい壁に直面しています。 そればかりかその根幹である憲法・教育基本法についても 「改正」 の動きが一層激しくなり、 ついに1947年以来1度も改正されていない教育基本法 「改正」 案が今国会に上程され、 衆議院で審議がすすめられる事態となっています。 その主なねらいが愛国心を子どもたちや教職員に強制し、 国に奉仕する人づくりにあります。  さらに、 九条の改悪をねらっての憲法の 「改正」 へとすすもうとしています。  行き着く先は、 日本が 「再び戦争のできる国」 「教え子が銃を持ち、 殺し殺される国」 になることです。 まさに、 歴史を逆流させようとするものです。  私たちの暮らしと社会保障が、 かつてないほど脅かされています。 高齢者の負担増を柱とする医療制度改革関連法案が衆議院を通過し、 参議院で論議されています。 これまでも年金水準の低下や課税強化が押しつけられてきました。  私たちはこれまで神高教に結集し、 運動にとりくんできました。 退職した今、 現役だけに運動をまかせるのではなく、 もと組合員として私たちも運動の一端を担いたいと考えます。  ここに 「神高教シニア運動」 を結成し、 私たち自身のつながりや運動の構築と神高教運動への支援・連帯を通して社会的責任を果たす運動にとり組むことを宣言します

       2006年5月27日    神奈川県高等学校教職員組合シニア運動     結成第1回定期総会


★☆★シ☆ニ☆ア☆ラ☆イ☆フ★☆★

「社会 (貢献) 活動を楽しむ!」 

高津市民健康の森と竹炭つくり

横 山   滋 (04・向の岡工業)
 今年の春は、 例年になく雨の日が多い。 晴れても長続きがしない。 昨年から 「市民健康の森」 つくりに参加している。 都市化され、 宅地化が進む川崎・高津区。 最近の報道によると、 急速に少子・高齢化が進む日本で県民の増加が著しい神奈川県の中でも、 高津区は、 人口増加と若い子育て世代の増加が多いという。 そんな高津区の田園都市線沿い住宅地の谷戸に 「健康の森づくり」 が始まって4年。 2年後に市民公園として公開するために、 進入激しい竹の伐採・整頓や崩落の危険のある 「崖」 の補修、 谷戸のわき水を利用した 「蛍の放流」、 切り出した竹や間伐材を 「炭」 にしたり、 竹細工や木工品づくりなど1年中 「仕事」 はたくさんある。 日本のどこに出もあった 「里山」 の雰囲気を残すこの 「健康の森」 を、 「里山」 として復活させるには、 多くの手間と知恵と知識を必要としている。  急斜面での作業は、 肉体的に厳しいときもあるが、 「無理せず、 マイペース」 を信条にしている。 炭づくりは、 単に 「燃料」 と考える時代は昔のこと。 炭 (炭素) は、 ハイテク産業の新素材として注目されているし、 炭酢・木酢液もバイオ技術を利用して想像しない用途が生まれるだろう。 自然と関わることによって、 生命体としての人間のエネルギーは再生されるのでないか、 と思っている。 この健康の森に参加している多くの人は、 定年退職した人や子育ての割った人がほとんど。 それぞれ様々な過去・経験を持ち、 作業の一休みや昼食休みには、 いろんな体験談を聞くこともできるのも面白い。  60歳の還暦に赤い帽子と赤い服を着てお祝いをする習慣がある。 (干支の12年を5巡りして、 「再 び赤ちゃんからやり直す・生まれ変わり」 の意味があるのだろう) 私は、 60を過ぎたら 「赤春 (せきしゅうと読もう!) 時代だ」 と思っている。 「青春時代」 をもじった造語であろうが、 やがて枯れていく姿として 「おもしろい表現だ」 と思っている。 青春時代のエネルギーにはお呼びも付かないが、 静かに西の山際に沈む太陽が美しいように、 「赤春」 もまた自然の一部として輝きを持っている、 と思うのだ。 「死」 も自然の摂理として大切なのだ。  せっかくここまで生きてきたのだから、 一病・二病を抱えながらも元気に (せめて気持ちだけでも) 社会 (貢献) 活動・・・世話になった (?) 世の中への恩返しであり、 生きてきた証 (?) ・・・をしたいものだと思う。              (よこやま しげる)