2007年度運動方針
1私たちを取り巻く情勢
憲法は、戦争を経験した国民が渇望した平和と民主主義を基調として作られています。特に権力を持つ国家のあり方を規定し、立憲主義の立場を明らかにしています。その位置づけを変え国民の義務を強調するものへの改悪が目論まれています。戦後社会が、その精神に基づき目指したものがいまや根こそぎ破壊される危機にあるといっても過言ではありません。私たちは、一層努力を積み重ねなんとして日本国憲法の基本精神である平和と民主主義の価値を大切にしてゆかねばなりません。その意味で憲法改悪への動きに「憲法フォーラム」などの諸団体とも連携して闘う神高教と共に私たちは、私たち自身と子・孫のためにも運動に取り組みます。
教育基本法は、2006年12月に改悪が強行されました。この反対運動に現職組合員と共に私たち「シニア運動」は、不十分ながら連日国会前行動などに参加し、結成初年度に結成の意味を実感した所です。安倍内閣の進める「改悪教育基本法」「教育再生会議」などに基づく更なる現場の教育・教職員統制強化を阻止し、教育・子どもを中心とした教育の実現を目指す神高教の運動を支援して行きます。
学区撤廃・全県一学区制度に改定された神奈川の高校教育現場は、引き続き県教委の掲げる「学力向上特色ある県立高校づくり」推進を受け、あたかも学力だけが重視される風潮を作り出しています。加えて形式的な勤務を強いる服務規律厳守の方向、新たな人事評価制度、勤務成績の給与への反映などで一層教職員への統制が強化されようとしています。神高教の目指す「希望する全ての子どもに高校教育を」「教育現場を重視する」の道筋を確固たるものにするための取り組みを支持し支援します。
退職後の教職員を取りまく状況は、年金・医療・介護など直接日常生活に関係する部門で厳しい改変が進められようとしています。その場に今まさに直面している者とこれからその状況に到達する者が一見利害対立を見る面を持っています。しかし長い目で見ると、共通のあるべき方向を見出すことができるはずであり、そこを見出しつつ運動に取り組まなくてはなりません。
「神高教シニア運動」は、神高教とともに会員自身の諸課題と神高教の課題の解決・前進に向けて全国・地域の仲間とも連帯して活動を進めることとします。また現職員への支援活動を検討しシニアボランティア運動として具体化する方向を追求します。更に次代を担う若い人々への支援を目指し当面「高校生平和大使」運動を支援してゆきます。
2具体的取組
(1)組織拡大・充実、組織体制の整備を目指す。
@既退職者への加入の働きかけを行う。
A事務局体制を整備し、連絡体制を整備し教宣活動に取組む。
B会運営資金をまかなうため、会員の任意のカンパ活動を行う。
(2)神高教・上部団体の活動方針を踏まえて諸活動に取り組む。
@憲法改悪反対、子ども・現場を重視する教育実現などに取組む。
A年金・医療・介護などの諸課題解決に向けて取組む。
B神奈川の教育問題など諸課題解決に向けて取組む。
C日教組退職者会・連合神奈川退職者会などと共に諸課題に取り組む。
D現職者への支援活動を検討し可能な所から具体化をする。
E次世代を担う若者の運動を支援する。
当面「高校生平和大使」の運動に協力する。
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